【専門編】フナの種別飼育まとめ【フナ飼育】

飼育室

今回はフナの種別飼育について解説していきます。

フナを飼育する上で、個々の種としての魅力を感じることができる飼育方法ですので、ぜひ参考に飼育を楽しんでいてください。

フナの種別飼育について

フナを複数種類を一つの水槽で飼育するのも良いですが、各亜種だけを飼育するのもひとつのこだわりとしてもオススメの飼育法である。

初心者にはフナを混泳して混泳水槽でフナを見分けることが困難なため、水槽を分けて飼育し、形態や生態をしっかり見分けた方が同定技術が向上すると考えられる。

種別飼育でのメリット

  • 種類ごとの適切な飼育環境を再現できる。
  • 食性が特有の個体に合わせた給餌ができるため、痩せにくくなる。
  • 見分ける力を身につけることができる。

種別飼育でのデメリット

  • 比較的大きい水槽が複数必要になる。

そんな感じです。フナマニアからすると地方変異の個体も含めるとこの形式はそう簡単には行えませんが、鑑賞の際にはオススメです。

種別飼育解説

キンブナ

本種はフナの仲間の中で一番体色の黄色が強く、キンブナらしい体色をしている。

また、水草飼育で使用するのが容易にできるので、飼育する際には底砂がソイルや田砂が好ましい。

特徴

  • あまり大きくならない上に成長が遅い。
  • 動物食性であり、あまり水草を食害しない。
  • 協調性が低く、独立行動が多い。

小型かつ単独飼育が可能なフナ。水槽を食害しにくい為、水草水槽の中に入れることが可能となる。

また、最大体長がそこまで大きくなく、成長速度も遅いことも大きくなりにくい。

そのため、長期間でも小型水槽での飼育を楽し無ことができる。

水草水槽に導入することも可能だが、遊泳速度自体は低くなく、尾ヒレでソイルを巻き上げやすい。

そのため、ソイルでの飼育は体長は6cm未満に限るのが好ましい。

詳しくはこちらをご覧ください→【専門編】キンブナの飼育の仕方

オオキンブナ

西日本に生息しているフナで、キンブナと同じく黄色がかった体色が特徴のフナ。

名前の通りキンブナと比べて大きく成長するので、いろんな魚と混泳できるのが利点です。

知名度はフナの中では一番低く、ギンブナと混同されがち。

なのでオオキンブナの入手した場合には黄色い砂などを用いてオオ”キン”ブナらしさを強調してあげるのがいいでしょう。

詳しくはこちらをご覧ください→オオキンブナの飼育の仕方

ナガブナ

フナ類の中で最も赤褐色をしている個体である。

その体色を引き立たせるためには底砂を赤くすると分かりやすいだろう。

特徴

  • 単独飼育で60cm水槽で飼育できる。
  • 慣れが早く、育成飼育を楽しむことができる。
  • 体色が赤褐色をしていることが多い。

アヌビ系統以外の水草を使用すると食べてしまうので、水槽内で水草を植える際は成長速度の高いアナカリスやカボンバの仲間を使用するといいだろう。

バックスクリーンを張らなくてもなれることがあり、育成は自体はかなり容易である。

混泳相手はあくまでも脇役としての小さな個体がオススメである。

※この飼育方法を活用すればオオキンブナでもこの飼育法が使えます。
 その場合は田砂など黄色っぽい砂を使用するときれいな体色になる。

詳しくはこちらをご覧ください→【専門編】ナガブナの飼育の仕方

ギンブナ

淡水魚の女王といわれるギンブナ。群れを成して飼育すると非常に良い水景なる

特徴

  • 単独飼育すると環境適性が低い。多くの個体を入れて飼育密度を上げて群れを作らせると良い。
  • 体色は銀褐色を表現できるように大磯砂のような灰色の底砂を用いると良い。

本種は水流を嫌う傾向があるため、導入時には水流の少ない環境で飼育することが必要である。

水草(特にアナカリス)を多く生やして置くと落ち着きやすく、きれいな水景になりやすい。

なるべく浮上性のエサに慣れさせると育成飼育に向きやすい。

詳しくはこちらをご覧ください→【専門編】ギンブナの飼育の仕方

ニゴロブナ

フナの中でも琵琶湖のみに生息している個体。日本の中でも琵琶湖固有種となっている。

現在は漁業規制の関係で野生個体の入手はほぼ不可能となっている。
今の所の入手先はブリーダーによる繁殖させた個体のみとなる。

飼育例

実際に飼育を行う際には琵琶湖の環境を再現することが鉄板となる。

それほど大きな個体でなければ琵琶湖で自生している水草等を植えてたちして琵琶湖の浅瀬を再現すると隠れ家となって良いだろう。

ある程度大きくなったら、逆に遊泳スペースを確保するため、石や沈木は置かずに飼育する方が良い。

水草も掘り起こされてしまうため、やるだけ無駄。

詳しくはこちらをご覧ください→【専門編】ニゴロブナの飼育の仕方

ゲンゴロウブナ

ニゴロブナと同じく琵琶湖及び淀川水系の固有種。

琵琶湖ではフナの採集ができないので、改良品種であるヘラブナを入手したほうがよいだろう。

飼育例

純粋な飼育をするならば大きな池にアオコを発生させて緑一色にしら環境で飼育するのがフナによっては理想である。

しかし、それでは観察できないので今回は通常の給餌を踏まえた飼育方法を考案する。

水槽は通常のものよりも大きいものを用意し、遊泳スペースを確保する。

基本的に表層を遊泳する個体であるため、水槽には基本的には何も入れなくても問題ない。むしろ、石や流木があると突拍子なく泳いだ際に体を傷つけてしまう原因にもなりかねるため、おすすめしない。

プランクトンフィーダーと言われてはいるが、比較的なんでも食べることができる。しかし、大型の個体の場合は人工飼料に合わせていくのが難しく、日に日に痩せていく恐れがある。

そのため、ヘラブナを飼育する際はそれなりに小型の個体(10〜15cm程度)から始めて、人工飼料でを慣らしていくのが理想である。ある程度大きくなったときの管理が楽になる。

詳しくはこちらをご覧ください→【専門編】ゲンゴロウブナの飼育の仕方

まとめ

と言うことで、フナの種別に飼育方法について解説してきました。

単体で飼育すると魚に対する愛着が湧きやすいので、フナを大切にする人にはおすすめな飼育方法ですね。

また、すべての種類を一つの水槽で飼育するといったことも以前行っていますので、ぜひこちらもさんこうにしていただければと思います。

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